令和5年10月23日  第4回IERセミナーを開催しました。<大学院生>

日時2023年10月23日(月) 13:30~15:00
場所環境放射能研究所本棟6F大会議室/オンライン(Zoom)
発表者佐藤 俊(共生システム理工学研究科 環境放射能学専攻 博士前期課程2年)
馬目 由季(共生システム理工学研究科 環境放射能学専攻 博士前期課程2年)
黒澤 萌香(共生システム理工学研究科 環境放射能学専攻 博士後期課程2年)
演題・福島沿岸における海水中放射性セシウム濃度の変遷と流入量の推定(佐藤)
・広塩性魚をモデルとした魚類の放射性セシウム汚染メカニズムの解明(馬目)
・底質の137Cs濃度深度分布に基づく帰還困難区域にある3箇所のため池水の137Cs濃度経時的変化の再構築(黒澤)

環境放射能研究所(IER)では、所属研究者同士の交流、研究活動の推進を目的に、研究成果報告会「IERセミナー」を定期的に行っています。

10月23日(月)に開催した令和5年度の第4回IERセミナーでは、環境放射能学専攻 博士前期課程2年生2名と博士後期課程2年生1名がそれぞれの研究課題の進捗状況について英語で発表を行いました。セミナーにはIERの教職員や学生など22人が参加しました。

高田研究室の佐藤さんは、原発事故後10年間での海洋への137Csの継続的な流入に関して、福島第一原子力発電所からの直接流入量および河川経由での流入量推定方法の検討を行うとともに、算出した2つの流入量を比較した結果について発表しました。

和田研究室の馬目さんは、広塩性魚ヌマガレイを対象に、これまで明らかにされていない淡水と海水における137Csの取込・排出に関する研究結果を発表し、K濃度に応じて137Csの取り込みが制御される可能性や2通り(餌と水)の経路からの取り込み結果の違いなどを示しました。

脇山研究室の黒澤さんは、帰還困難区域のため池における水中の137Cs濃度の経時的変化を、底質の137Cs濃度深度分布から再構築できるのかを検証した結果について発表しました。

発表後の質疑応答では、指導教員や他分野の研究者からもさまざまな感想や質問が挙がりました。今後の研究活動についてのアドバイスなども受けられ、院生達にとって良い勉強の機会となりました。

研究発表をする佐藤 俊さん
研究発表をする馬目 由季さん
研究発表をする黒澤 萌香さん