令和3年11月29日 第7回IERセミナーを開催しました。<鳥居特任教授、石庭特任助教、金指研究員>

日時

2021年11月29日(月)14:00~15:45

発表者

金指 努 プロジェクト研究員
石庭 寛子 特任助教
鳥居 建男 特任教授 (発表順)

演題

Relationships of 137Cs between riparian forests and headwater streams: Leaflitter and aquatic insects in streams (金指)
Oxidative stress on male reproductive organ of wild mice living in Fukushima evacuation zone(石庭)
R & D of two radiation detectors based on new concepts(鳥居)

環境放射能研究所(IER)では、所属教員同士の交流、研究内容の研鑽を目的に、所属教員による研究成果報告会「IERセミナー」を定期的に行っています。

11月29日に開催した令和3年度第7回IERセミナーでは、金指努プロジェクト研究員、石庭寛子特任助教、鳥居建男特任教授が発表を行い、オンライン聴講を含め、教職員、大学院生ら計18名が参加しました。

金指プロジェクト研究員は、福島県の河川上流域の生態系における食物網と137Csの動態との関係について調査しています。渓畔林から渓流に供給される落葉やそれを養分源とする水生昆虫等の137Cs濃度を測定し、放射性セシウムの生物濃縮が起きているかなど、分析結果について発表しました。

石庭特任助教は、福島県の避難区域に生息する野生アカネズミの生殖組織における酸化ストレス応答に関する研究において、対照区で採取したアカネズミとの比較分析から、外部被ばくにより酸化ストレス反応が発生するのか、どのような細胞に発生するのか、について発表しました。

鳥居特任教授は、新しいコンセプトの2つの放射線測定器の研究開発について発表しました。小型・軽量化された測定器システムを建物内でも飛ばせる小型ドローンに搭載して放射線源を特定する構想について、今までの測定器との比較を交え説明しました。操作が簡単で安価な測定器の開発に成功すれば、廃炉作業が進む福島第一原発の原子炉建屋天井付近の線量測定への活用が期待されます。質疑応答ではサンプルを見せながら質問に答えていました。

各発表後は発表者への様々な質問や意見などが交わされました。

金指研究員の発表の様子
石庭寛子特任助教の発表
鳥居建男特任教授の発表
質疑応答の様子