IERの教員ら(平尾茂一 准教授、高田兵衛 特任准教授)が、IAEAの主催する海水試料の分析に関する技術試験に参加し、見事「Accepted」と評価されました!
IAEA(国際原子力機関)の主催する海水試料の分析に関する技術試験にIERの教員らが参加し、トリチウム分析(平尾茂一 准教授)、放射性セシウム分析(セシウム134、137: 高田兵衛 特任准教授)において、見事「Accepted」と評価されました。
IAEAは加盟国の放射能分析技術および研究支援のために、モナコ公国とオーストリア共和国のザイバースドルフにあるIAEA環境研究所が主体となって、環境試料中の放射性核種に関する技能試験を定期的に主催しています。IERもこの技能試験に昨年度から参加しています。
今年度の技能試験(IAEA-RML-2020-1)は、事前に参加を募った35の加盟国、70以上の研究所に2021年の中旬に海水試料が頒布され、各研究機関が2021年12月末までに測定結果をIAEAに送り、IAEAが評価するというシステムです。なお、試料中に含まれている放射性核種(トリチウム、セシウム、ストロンチウム等)はIAEAによって事前に値付けがされていますが、各研究機関はブラインド(認証値は知らされていない)による分析を行っています。
各機関から送られた測定結果をIAEAによって3項目(Accuracy, Precision, Trueness)が評価され、全てパスした場合は「Accepted」、2項目がパスの場合は「Warning」とされます。それ以外は「Not accepted」となり、分析手法に問題があるとされます。
IERは全ての項目にパスし、昨年度に引き続き「Accepted」という評価となりました。これを受けて、本研究所の定量分析手法の妥当性が改めて評価され、その信頼性が継続していることとなりました。
今後も同様の試験に参加し、IERの分析技術を磨くとともに、信頼性の高い放射性核種のデータ蓄積しつつ新たな知見を社会へと発信し続けてまいります。