鳥居 建男
- 所属
- 環境放射能研究所 放射能計測予測部門 計測システム開発学
プロフィール
大阪大学大学院工学研究科修了 博士(工学)。
環境中における放射線変動要因の研究、特に雷雲から発生する高エネルギー放射線の挙動、及びそのメカニズムについて研究。現在は、福島第一原発事故によってもたらされた環境中、及び建屋内の放射性物質の分布の可視化を中心に従事。
研究テーマ
- 放射線分布の可視化技術に関する開発研究
- 放射線と環境認識技術の融合研究
- 環境中の天然核種を用いた放射性物質の挙動の測定解析
- 雷活動により発生する高エネルギー放射線の挙動解明
分野
放射線計測、環境放射線、大気電気
キーワード
放射線イメージング、逆問題解析、ラドン、雷放射線、逃走絶縁破壊
所属学会
日本原子力学会、応用物理学会放射線分科会、日本地球惑星科学連合(JpGU)、米国地球物理学連合(AGU)
研究概要
放射線分布のイメージングを中心に環境中における放射線計測、放射線物理に関する研究を行ってきました。福島第一原発事故後は、ヘリコプターを用いて福島県を中心に日本全国の放射線分布を空から測定する航空機モニタリングや無人ヘリを用いた遠隔モニタリング技術の開発研究を行ってきました。 最近は、福島第一原子力発電所内における高線量率環境における放射線分布の可視化を行うために、コンプトンカメラを用いた3次元イメージングを目的とした研究を行ってきました。 また、雷放電や雷雲電界に起因した大気中での高エネルギー放射線の発生挙動に関する研究も行っています。
ひとこと
これまで自然界の放射線について現場測定を通じて様々な場で説明を行ってきました。2011年の3.11震災後は、航空機モニタリングにより、福島第一原子力発電所事故により環境中に放出された放射性物質の分布を迅速に測定し、公表していくことの重要性を認識しました。今後は、放射線分布を可視化することにより、放射線を含めて目に見えにくい自然や科学技術をより身近に感じていただけるよう、様々な媒体を使って世界に向けて発信する活動も行っていきます。
略歴
- 1972年
福井県立美方高等学校卒業
- 1972-1976年
富山大学文理学部理学科(物理専攻)
- 1977-1979年
富山大学大学院理学研究科 修士課程
- 2004年
大阪大学大学院工学研究科 博士(工学)取得
- 1982-2020年
動力炉・核燃料開発事業団入社(現・国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)
- 2011-2020年
日本原子力研究開発機構 福島研究開発部門
- 2020年7月-
福島大学環境放射能研究所 特任教授