令和6年2月5日 第10回IERセミナーを開催しました。<大学院生>
日時 | 2024年2月5日(月) 14:00~15:30 | |||||
場所 | 環境放射能研究所本棟6F大会議室/オンライン(Zoom) | |||||
発表者 | 児玉 楓弥 (共生システム理工学研究科 環境放射能学専攻 博士前期課程1年) ポリーナ・パブレンコ (共生システム理工学研究科 環境放射能学専攻 特別研究学生) 鈴木 信弘 (共生システム理工学研究科 環境放射能学専攻 博士後期課程1年) | |||||
演題 | 請戸川水系に生息する魚類の放射性セシウム汚染の季節性について(児玉) 淡水魚の放射能汚染を低減化させる様々な対策の検証(パブレンコ) 都市域の水圏における137Cs濃度分布(鈴木) |
環境放射能研究所(IER)では、所属研究者同士の交流、研究活動の推進を目的に、研究成果報告会「IERセミナー」を定期的に行っています。
2月5日(月)に開催した令和5年度の第10回IERセミナーでは、環境放射能学専攻博士前期課程1年生1名、ウクライナからの特別研究学生1名、博士後期課程1年生1名がそれぞれの研究課題の進捗状況について英語で発表を行いました。セミナーにはIERの教職員や学生など22人が参加しました。
和田研究室の児玉さんは、大柿ダムとその周辺河川に生息する魚類の137Cs濃度や、季節ごと(夏、秋、冬)の環境について発表しました。渓流魚の137Csによる汚染は未だ続いており、今回採取した魚類からは高濃度の137Csが確認され、特に渓流に生息する個体のほうが、濃度が高い傾向にありました。ダムの水深ごとの水温やDO(溶存酸素)には季節性があることが確認されました。
特別研究学生のパブレンコさんは、137Csと90Srによる淡水魚の放射能汚染を低減化させる新しい方法の検証に関する研究について発表しました。検証した方法として、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)カリウム(KFCF)KFe[Fe(CN)6]の形態でプルシアンブルーを添加した飼料を魚に与える方法、放射能汚染された魚を「きれいな」水で飼育する方法、放射能汚染された魚の部位を調理処理する方法などを紹介しました。
脇山研究室の鈴木さんは、都市域の水圏における137Cs濃度分布について発表しました。都市域の137Cs濃度の減少率は、森林や農地に比べて早いという報告がある一方、郡山のような都市域の池では、除染後でも水や底質の137Cs濃度が主要河川と比較して高いことも報告されています。郡山の流域違いの懸濁態/溶存態137Cs濃度とアンモニウムなどの他成分濃度やδ15N値と比較することで、この原因解析を進めています。
発表後の質疑応答では、指導教員や他分野の研究者からも今後の研究活動についてのアドバイスや質問などが挙がり、院生達にとって貴重な勉強の機会となりました。
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