令和6年4月22日  IER特別セミナーを開催しました。
<ピョートル・コプカ外国人客員研究者>

日時2024年4月22日(月) 13:30~14:45
場所環境放射能研究所本棟6F大会議室/オンライン(Zoom)
発表者ピョートル・コプカ博士
ポーランド国立原子力研究センター原子力・環境分析研究所(NCBJ)助教
福島大学環境放射能研究所(IER)外国人客員研究者
演題確率モデルと機械学習アルゴリズムを用いた放射性核種の発生源と放出時期の推定:2017年10月に観測された放射性ルテニウム(106Ru)に逆問題解析を応用した例

令和6年4月22日(月)に、IERの客員研究者であり、ポーランド国立原子力研究センター原子力・環境分析研究所(NCBJ)の助教であるピョートル・コプカ博士によるIER特別セミナーが開催されました。当日は、現地参加した環境放射能学専攻の博士前期・後期課程の学生やIER教職員のほか、オンラインからの参加者を含め22名が参加しました。

コプカ博士は、NCBJで行った研究、JRODOS(Java-based Real-time Online Decision Support)を用いた学術的・科学的業績について述べた後、放射性核種の放出源の推定に取り組むようになったきっかけについて話しました。つづいて、ベイズ統計学を活用した機械学習や、2017年9月から10月に欧州全土で観測された放射性ルテニウム(106Ru)の放出について最も可能性の高い放出源地域と時期に関する研究成果を発表しました。最後に決定論的分散モデルと確率論的機械学習モデルの差異について述べました。

発表後、IERの教員数名から、欧州における放射性ルテニウム(106Ru)放出に関する既報の研究結果と比較して興味深い研究結果であるとのコメントがあり、質疑応答が行われました。コプカ博士は、福島における人為的なトリチウム放出に焦点を当てたIER滞在中の研究計画について語りました。

ピョートル・コプカ博士を紹介するマキシム・グシエフ特任准教授
コプカ博士が発表している様子
質疑応答の様子